結束バンドの外的劣化要因
一般的に結束バンドの劣化要因として考えられるのは、屋外使用における紫外線の影響ですが、結束バンドを劣化させ、その製品寿命を短くする要因となるのは紫外線以外にも様々なものがあります。
実際の使用環境で結束バンドの性能を維持するためには、それらの要素を十分に考慮し、材料選択や使用方法に注意を払う必要があります。
また、結束バンドの材料によって、耐候性予測寿命を推定することができます。
結束バンドの寿命を縮める外的要因
要因 | 現象 |
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結束径直径 | 結束の直径が小さいほど、結束バンドに折れ曲がりの力が加わります。肉厚の厚い結束バンドを小さい直径の束線に巻くと、さらに力が加わり寿命が縮まります。 |
荷重 | 結束バンドに荷重を加えると、結束バンド自身のストレスは大きくなります。 |
振動の大きさ | 振動が大きい場所で使用すると、表面のひび割れが促進されます。 |
化学薬品 | 化学薬品のある場所での使用は、寿命を縮めます。 |
日光への露出 | カバー等を掛けない状態で日光に当てたり、高所や高温下での使用は寿命を縮めます。 |
湿度 |
ナイロン66は、乾燥するほど脆くなります。 また、高温、高湿度の状態では、ナイロンの加水分解が生じ脆化して寿命が縮まります。 |
結束バンドの材質別耐候予測寿命
材質 | 予測寿命(年) | 材質 | 予測寿命(年) |
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標準ナイロン66 | 1~2 | 耐候性ナイロン12 | 25以上 |
標準ポリプロピレン | 1 | 耐候性ポリプロピレン | 7~9 |
耐熱性ナイロン66 | 4~5 | テフゼル* | 15以上 |
耐候性ナイロン66 | 7~9 | PEEK | 1~2 |
耐熱・耐候性ナイロン66 | 7~9 | ステンレススチール | 30以上 |