燃焼性試験

 材質の燃焼度を確認する試験方法が、ULとASTMで規定されています。これにより各材質の評価と比較を行うことができます。

UL94燃焼性試験概要

 この燃焼性試験は、最終製品の厚さに合わせた127mmX127mmの試験片を用います。試験片は、成形直後のものと、70℃の恒温室に7日間放置してコンディショニングしたものの両方を使用します。
 まず、試験片を10秒間、規定の試験用ガス炎の上に垂直に置きます。試験用ガス炎から試験片を外した後、燃焼時間を測定、記録します。試験片の炎が消えたら再度、試験用ガス炎の上に10秒間置き炎から外して燃焼時間を測定、記録します。燃焼時間の測定中、綿ガーゼを試験片の下に敷きます。
 もし、試験片から溶け出た滴で綿ガーゼが燃えた場合、その状況も記録します。
(注)UL燃焼性試験規格の詳細は、別頁「UL 難燃性試験規格」をご参照ください。

94V-0クラスの材質

 94V-0クラスの材質とは、下記の条件を満たしているものをいいます。
▲試験用ガス炎から外した後、試験片が10秒以上、炎を出して燃焼しない。
▲5個の試験片に各10回、試験用ガス炎を当て、試験片が自己消火するまでの時間がトータルで50秒を越えない。
▲どの試験片も、試験片の保持器まで炎を出して燃焼、もしくは燃え広がらない。
▲試験片の305mm下に敷いた綿ガーゼが、試験片から溶け出た滴によって燃焼しない。
▲2回目に試験用ガス炎から外した後、30秒以上燃え方が大きくならない。

94V-1クラスの材質

 94V-1クラスの材質とは、下記の条件を満たしているものをいいます。
▲試験用ガス炎から外した後、試験片が30秒以上、炎を出して燃焼しない。
▲5個の試験片に各10回、試験用ガス炎を当て、試験片が自己消火するまでの時間がトータルで250秒を越えない。
▲どの試験片も、試験片の保持器まで炎を出して燃焼したり、燃え広がったりしない。
▲試験片から305mm下に敷いた綿ガーゼが、試験片から溶け出た滴によって燃焼しない。
▲2回目に試験用ガス炎から外した後、60秒以上燃え方が大きくならない。

94V-2クラスの材質

 94V-2クラスの材質とは、下記の条件を満たしているものをいいます。
▲試験用ガス炎から外した後、試験片が30秒以上、炎を出して燃焼しない。
▲5個の試験片に各10回試験用ガス炎を当て、試験片が自己消火するまでの時間がトータルで250秒を越えない。
▲どの試験片も、試験片の保持器まで炎を出して燃焼したり、燃え広がったりしない。
▲試験片から溶け出た滴が短時間燃えてもよい。また、試験片から305mm下に敷いた綿ガーゼが、試験片から溶け出た滴で燃焼してもよい。
▲2回目に試験用ガス炎から外した後、60秒以上燃え方が大きくならない。

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